青春時代と彩った音楽と、埼京の街

 

——お二人の共通項として「音楽」があげられますよね。埼京の街の記憶のなかで、音楽にまつわるものはありますか?

小林 大宮にあったCDショップ「WAVE」(現在は閉店)はよく覚えていますね。わりと洋楽推しのお店で、初めてThe Strokes を聴いたのもWAVEでした。詩織ちゃんと話していて「俺もそこでCD買ってた!」って話になったんだよね。

武居 そう。もともと音楽を好きになったきっかけは、私の世代だと小学校で宇多田ヒカル。中学校でBUMP OF CHICKENとか、RADWINPS。高校になるとバンドというか、バンドをやっている友達に憧れていたから、北浦和の「KYARA」とかさいたま新都心の「HEAVEN’S ROCK」に友達のバンドを見に行ったりしてた。その帰りに大宮の「島村楽器」で初めてのギター、しかもなぜかレスポールを買った思い出がある。

小林 ちなみに土手(※前回記事参照)では何を聴いてたの?

武居 土手に行っていたのは中学の時だったから、バンプの「天体観測」とか。

小林 エモいなぁ……(笑)。それでギターも弾いたり?

武居 ギターはそんなにやってない(笑)。ずっとピアノを習ってて。母がピアノの先生で、自宅で教えていたから生徒さんは家にくるんだよね。だからその間は部屋にこもって、レッスンの音を聴きながら宿題してた。音楽の原体験はそこにあるかもしれないなぁ。私の「詩織」という名前も「詩(うた)を織る」という意味で、音楽好きの母がつけてくれた名前なんだよね。小林くんは、大学の頃に埼京線沿いに住んでたんだっけ?

小林 そう。あと幼少期にも住んでた。小さい頃から、荒川の向こうに広がる対岸の景色を見ていたからか「ここじゃないどこか」への憧れの気持ちがずっとあって。今考えると大学の頃、都内のライブハウスやクラブ=「対岸の向こう側」につながる唯一の手段が、埼京線だったんだよね。

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