オリンピックで高まる競技熱
ボーダーは、子どもの数がとにかく多い。場外の休憩場所では我が子が滑るのを遠くに眺めながら歓談を楽しむ親御さんたちの姿があり、日常的にこの光景が繰り返されているのだろうなと感じられるほど和やかだ。オープン当初から付き合いの深い人たちばかりで、戸田にお店があった頃からのお客さんも多いという。
「オリンピックの競技に決まったこともあり、スケートボードへの興味、特に競技的な注目が強まっているように思います。あと、この周辺に住む大人たちにサーフィンとかスノーボードが好きな人が多くて、その繋がりで子どもにも何かスポーツをさせたいっていうのがあったみたいです。」
子どもたちは学校が終わると家に帰り、それぞれデッキやリフレクターを持ってパークへやってくる。夕方過ぎまで滑っていると、じきに親が車で迎えにきて、親同士で世間話を始める。外が暗くなる頃にはエントランス前はお迎えの車で溢れていた。 毎月開催しているスクールも8割はキッズだという。
「スケボー、BMXストリート、BMXフラットランド、インラインスケートの4つのジャンルで教室を行っています。ひと教室15〜30人ぐらいで、各種目のプロを講師に招いてます。先生たちのメンツも、内容も、国内で随一じゃないかと思いますよ」
子どもたちの吸収は早いから、ぐんぐん上達する。スケボー協会が主宰する大会で、好成績を納めればプロのライセンスがもらえるのだが、一戦ごとに7〜8人がTRINITYから出場している。 また、TRINITYには専属のボーダーとサポートライダーもいる。大会に出るときのエントリー費や道具支給のほか、宣伝用のムービーや写真撮影のサポートも行っているのだ。そうしたメディアで発信することで、例えばミュージシャンのミュージックビデオにスケートーボードやBMXのアクターとして呼ばれることもあるという。