荒川を特別にする、エモーショナルな何か
——お二人と、埼京線との関わりを教えてください。
武居詩織(以下、武居) 高校生までは吹上駅(JR高崎線)が最寄りの駅だったので、大宮や赤羽で埼京線に乗り換えて都内に出ていました。それと、専門学校が渋谷にあったので、実家から渋谷に出るまでの間で埼京線を使っていましたね。光大くんは?
小林光大(以下、小林) 僕がよく使っていたのは、戸田公園駅。大学の時に戸田公園駅の近くに住んでたので、そこから新宿とか渋谷に行ったりしていました。
武居 埼京線って、私たちの住んでたところからすると、都会のイメージがあるんです。都会に行くときに乗る、ちょっと大人な電車。というか、わたし光大くんが埼京線にゆかりがあるなんて知らなかった!
小林 幼稚園から小学校を卒業するまでの間と、大学の時に戸田公園駅のあたりに住んでたんだよね。小さい頃の記憶だと、荒川の土手沿いの花火とか、桜の記憶が色濃く残ってる。マンションっ子だったから、みんなでお花見する文化があって。
武居 ああ〜。私もマンションっ子だったから、すごくわかる。川沿いの土手って、すごく埼玉っぽい気がするよね。
小林 そうそう。戸田公園から浮間舟渡に行くときに荒川を越える、あの風景が一番好き。大学生の時に朝まで東京で遊んで、始発で埼玉に帰ってくるときの朝焼けがめちゃくちゃ綺麗だったのを覚えてる。
武居 荒川って「切り替わる場所」って感じがする。あそこを越えるだけで何か変わる気が。多摩川とかとは違う、エモーショナルな何かがあるんだと思う(笑)。
小林 わかる。社会人になりたての時も戸田公園から都内に通ってたんだけど、川を渡る時に仕事モードに切り替わる(笑)。都内に向かって埼京線に乗っていると「明治ブルガリアヨーグルト」の広告がネオンで光っているのが見えたりして。そういうのもエモいよね。