伯爵邸に行くことで「大人」になれる気がした

 

——伯爵邸は、武居さんが高校生の時によく訪れていたそうですね。

武居 はい。思い出の場所ですね。デートスポットというわけでもないと思いますが、よく女友達で長居していました。

小林 この伯爵邸もそうだし、土手もそうだったけど、今回の撮影で訪れた場所は詩織ちゃんの青春に結びついた場所って感じがする。伯爵邸はどういうきっかけで?

武居 高校生の時に、初めてできた年上の彼に連れてきてもらって。さすがに、こういう渋い場所は女子高生1人ではなかなか入ろうと思わないから。初めて来た時は「これが大人か〜!」って。コーヒー飲めないけど飲んじゃう、みたいな(笑)。喫茶店が地元になくて、デパートにあるフードコートしか知らなかったんだよね。「お茶を飲んでゆっくりする」という文化に初めて触れて、それが大人になったみたいで楽しかった。伯爵邸はメニューも豊富で飽きないんだよね。次はこれ食べてみよう!って。

近くにあるカラオケマック(当時は「マック館」)にもよく行ってたなぁ。だいたいいつも大宮駅に着いて、LOFTで遊んで、カラオケして、伯爵邸で休憩して帰る、っていうのが定番のコース。高校生の女の子って、喋りたがりなんだよね。コーヒー1杯だけでずっと楽しいし、それだけで時間が過ぎていく。最大で4〜5時間くらい居たんじゃないかな。

——その年頃って、そのくらいずっと喋り続けれるんですよね。なぜか。

武居 くだらないことでもおもしろい年頃なんですよ(笑)。実家から大宮までは3時間の距離にあったので、大宮は私にとって都会なイメージの場所。高校の時に初めて大宮で遊ぶようになったことも、すごく刺激的でした。地元にはないものがあるから。伯爵邸ではファミレスで喋る時と違って、少しシリアスな話をしてたんです。恋バナをしていても「どうしよう、好きかも…」みたいなのじゃなくて、結構本気の相談をする。それに対して「私はこう思う」ってひたすら自論を語る、みたいな。大人に憧れてたんだと思います。

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